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気づいたらスイスに来て3年たっていた、という話。

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お久しぶりです。 2014年に日本を発って、スイスに移住して3年。 すっかりこちらの生活に慣れて、こんなブログがあったことを忘れてました。 来た当初は見るもの感じることすべてが新鮮で、出かけるたびに「あ、これは日本と全然違うからブログに書くといいかも」と思って写真を撮ったりしていたはずが、やはり「日常」はそんな当初の気概を飲み込んでしまうようで。日が経つにつれて、季節が移ろうにつれて「新しい発見」だったものが「あたりまえの光景」になっていく。 例えば日常の言語。(私が住むのはスイスのフランス語圏) こちらに来たばかりの頃は英語で生活していたけれど、本当はそれだって、日本で生まれ育ったバイリンガルでもなんでもない私にとっては新しい体験だったのに、そんな私が、3年経った今は毎日をフランス語だけで過ごしている。もちろん家族との会話も、仕事も、映画館で見る映画も、役所との電話でのやりとりもフランス語。夫婦喧嘩だってフランス語だし、なんなら夢だってフランス語で見る。今となれば、それが「あたりまえ」すぎて家族の会話の中で’私に遠慮して簡単な単語使う'とか、'ゆっくり話す’なんていうゲスト向けの配慮もなくなった。(これはこれでうれしいけれど) 色んなことが「日常」になっていくということはつまり、それだけここでの生活に「同化」integrateできているということで、近所のおばあちゃん達には大げさに褒められたりもするのだけど、同時に「外国人/アジア人」としての日々の新しい気づきが減ってきた気がする。それこそ、日本人が日本の電車の遅延の少なさや24時間営業コンビニの存在に疑問を抱かないように。 こちらに住み始めて3年。政治体制や経済規模、子育て環境や日々の食事など、違う文化の中で生活していく中で色んな気づきがあったし、その都度浮かぶ疑問はネットを使ったり、夫を筆頭にしたスイス人達に議論を吹っかけたりして納得するまで調べた。(中には、スイス人にとっては当たり前すぎて、「これはこういうものだから」という回答しか得られない場合もあったけれど。。) せっかくそんな試行錯誤を重ねて来たのだから、そして今日偶然このブログの存在を思い出したのだから、これから'スイスに住んでる日本人'という視点でいくつか記事を書いてみようかな。もし興味があ...

スイスと言えばハイキング?〜 les mousse , lac loison

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突然ですが、 私は山登りが好きです。 ただただ地面を踏みしめて一歩一歩前に進む。あんまり考えずに無心でもくもくと歩く。 たまに立ち止まって登山者の人と世間話をしたり景色を眺めたりしながら長時間(時には8時間とか) 歩く。 しんどい時もあるけど雄大な景色を見て、山から帰ってくる時にはストレスとか悩みとか全部ちっぽけに感じられて、『まぁ、なんとかなるか!さぁがんばろっと』と前向きになれる。 季節によって変わる風景と下界では見られないたくさんの高山植物。自分で登って来た人だけが見られる特別な景色(雲海、ご来光、夏の雪、、)。 やま、いいですよね〜(*´◡`*) というわけで、せっかく山に囲まれたスイスに来たのだから毎週末でも登山を楽しみたい!という思いがある私。 しかし、、 生まれた環境が自然の中すぎて山登りに全く興味のない旦那。。 曰く、『散歩とかハイキングとかならわかるけど、なんでわざわざ、お金かけて装備揃えてしんどい思いして山登るの?』 ということらしい。 まぁ私は 『登ってみたら好きになる』と確信しているんだけど、 旦那はまだ登山靴ももってないし、 何事もstep by step だということで、とりあえず ハイキングに 行って来ました。 家から大体車で1時間弱の 冬はスキーリゾートになるles mousseという場所から近くの湖lac loisonまでの片道1時間半、往復3時間弱のコース。 今回は3時間弱だけど、この周辺実はかなりたくさんのハイキングコースがあります。 さらに、自転車用のコースもたくさんあります。 牛の夏の放牧地としても有名な地域。 見渡せばあちらこちらにたくさんの牛達が。   これは牛が放牧されている山の上から牛が降りてこないための溝。 牛の蹄の大きさだと渡れないから怖がってわたってきません。 しかも人は余裕でまたげるのでハイキングコースとしても柵がなくて快適。 さすが、スイス。という工夫。   ひきつづき道端には 牛・牛・そして牛。 案外近くによると怖いんです。  鼻息が、荒いんです。とっても。 ...

スイスで買い物のついでに観察してみた。ver.2 スーパーマーケット

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今回はスーパーマーケット編です。 スーパーは 各国の食文化が一番現れる場所だと思うので、このエントリー読んでもらえばなんとなくスイス人の食文化をイメージしてもらえるかな、と思います。 まず、スイスでスーパーといえばMIGROSか coopの2択です。そのくらいこの2つのスーパーが大きくてどの町にも必ずあります。 というわけで、スイスに来たらMIGROSかcoop探してみてください。 さっそく余談ですが、この2つの企業はかなり広範囲に事業を展開(教育、ガソリンなどのエネルギー、銀行など、、)しているので、街中で”あ!スーパー!”と思ったら違った‥ということがよくあります。ご注意くださいw さて、今回は最寄りのMIGROS(ミグロ)で写真撮ってきました。 ⑴チーズの種類が多い。そして 値段が安い。 スイスで有名なチーズといえば、グリュイエール、エメンタールなんかがありますが、その他にも私が好きなマレシャルだったり、モッツァレラ系のフレッシュチーズ、カッテージチーズなどなど挙げきれないくらいたくさんの種類が揃います。 もちろんチーズフォンデュ用のチーズミックスも常備。 値段も大分お手頃!チーズ大好きな私にとっては嬉しい限り。 尚、日本のように50g〜100g単位では置いてません。大抵300〜500g単位での販売です。 ⑵ヨーグルトの種類が多い!  そして みんな買う量が半端ない(各家庭での消費量が多い) ▲棚一面ヨーグルト。右も左もヨーグルト。 さすが乳製品の国 ヨーグルトをたくさん食べるっていうのはヨーロッパ全体に共通する気がしますが、特に多い。 日本ではプレーンヨーグルトもたくさん見かけますが、こちらはほとんど味付きヨーグルト。 果肉入りのものは少なく、イチゴ味、パイン味、チョコ味‥という感じで何十種類並びます。キャラメルやフランボワーズ、キウイなんかもあります。 さらにスイスのヨーグルト、日本より容量が1,5倍くらい多いんです。おいしいけど私はいつも食べきれない。なのに、、買い物客かなりの割合で普通に10セットとか(2個1セット)買っていきます。・・・スイス人どんだけヨーグルト好きなんだ。。 そして、このデザート棚に私にとってすごくショックなことがあっ...

スイスで買い物のついでに観察してみた。ver1.キッチン用品

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買い物のついでに、 日本の方が種類があるもの、品質がいいもの。 逆にスイスにしかなかったりスイスの方が種類が多いものを観察してみました。 今日はキッチン用品をご紹介。 基本的に日本の方が細々したものはそろってると思います。特に弁当関連なんて他の国にはない取り揃えですね。 でも食文化が違うからやっぱりこっちにしかないものも。 スイスならでは、というと最初に思い浮かぶのがこちら。 ⑴チーズフォンデュ鍋、ミートフォンデュ鍋 たまたま今日入った店では金属製のものばかりでしたが、昔ながらのものは陶器製の鍋です。火がじんわり通るのでワインも煮立たずチーズも焦げにくいからだそう。ちなみに、日本のロフトとかハンズにあるみたいな(一人用)の小さなものはこちらには売ってません。 さて、次は日本にもあるかもですが、 ⑵サラダ水切り専用ザル 使い方:中に洗った後の野菜入れてハンドルをクルクル。遠心力で水が綺麗に切れて美味しいサラダに! 私からすると、別に普通のザルでよくない?ってかんじなんですが、このタイプ一家に一台レベルでみんな使ってるらしく、売り場の一番目立つとこにおかれてたし、スーパーにも必ず取り揃えてます。 ‥確かに便利だけど場所取る(^^;; ⑶チーズ関連用品 上がチーズ削り、下が保管容器。 まぁ、ほんとにチーズ削りは色んな種類があります。ハードタイプをガリガリ削るのから、セミハードタイプを削り取るのや、下記の各チーズ専用の削り器まで。 さすがスイスって感じですね。 保管容器はいわば普通のタッパーなんですが、各家庭の冷蔵庫に常に数種類のチーズを常備してるので乾燥を防ぐためにみんな使ってます。 ⬇︎スプリンツというチーズ用の削り器 ⬇︎テットドモアンヌというチーズ用の削り器 次は、日本では買う必要がないからお店に置いてないものです。それは? ⑷包丁立て 日本のキッチンには、扉の内側に包丁入れが付いてますが、スイスのキッチンにこれが備え付けられていることはまずありません。 だから自分で買わなければならないんですが、日本に慣れた私は刃物がキッチンの見えるところにでーん!と居...

ことばのはなし。国語=何語??

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スイスの小学校で二つの外国語学習-  子どもの負担にはならないと専門家 -スイスインフォ スイスの公用語はドイツ語、フランス語、イタリア語、ロマンシュ語の4言語で、九州ほどの国土の中で言葉が分かれています。(車を運転してたり、電車乗ってたら標識やアナウンスの言語が急に変わります。つまり駅員さんは大体2カ国語は話せます) 私の感覚として、10人いれば7人くらいは2言語を話し、その中の4人くらいは3言語を話し、1〜2人はそれ以上(例えば英、仏、独、伊)を話します。 もちろん言語ごとにテレビや新聞も分かれてますし、公式文書も言語は色々です(もちろん割合的にはドイツ語が多いですが) こういう国なので、初等教育から第二外国語を学びます。基本的にフランス語圏、イタリア語圏ではドイツ語、ドイツ語圏ではフランス語…かな? ただ、初等教育では簡単な英語に統一すべきだ、という声もある様で、議論中。(実際にフランス語/ドイツ語を先に習っても、後から勉強しだした英語を先に身につける人も多い。) まぁ言葉の境目となる州では日常的に2カ国語を使うのでどちらも第1言語な感じはありますが。 スイスの他にもベルギー(オランダ語、フランス語、ドイツ語)ルクセンブルク(ドイツ語、フランス語、ルクセンブルク語)と言った多言語国家もありますし、オランダの様に英語を第二母国語の様に使う国もあります。教育や就労環境、行政システムも含めて、非常に興味深い。 逆に言うと、高校入学や、就職、転勤などで国内を移動する度に生活言語が変わるこの国は"後から言語を勉強する人"には優しい国かもしれないな、、がんばろ。 ちなみに、チューリヒ、バーゼル:ドイツ語 / ジュネーブ、ローザンヌ:フランス語 ※もちろん、食品から日用品に至るまで基本的に3カ国語(フランス語、ドイツ語、イタリア語)or 4カ国語(フランス語、ドイツ語、イタリア語、英語/ロマンシュ語)併記です。 ↓(例)アイスティーと小麦粉・・家に今あったものw

自然の恩恵にあずかる暮らし。

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少し、食生活の変化についてご紹介。 彼、、旦那(まだ言い慣れない・・)の実家は私が住む街から車で10分くらいの場所にある人口400人弱の村で、 鶏を飼っているので卵はいつも産みたてをもらってきます。 お義父さんに’’今年はChihiro が来るから新しい鶏11羽も買ったんだよ!’’ と言われ、 とりあえず' ’Oh!Merci!’’といいつつも、  (でもそれって多いのか?普通は何羽なんだ?)というカルチャーショック具合ですが、やっぱり卵は毎日使うし、もらえるのは有り難い。 他にもウサギ(食用)を一緒に飼育してます。産まれたばかりの子たち見せてもらいましたが、かわいすぎて・・’’あと5ヶ月で美味しくなるよ’’とか言われても、本当に実感が湧かない。 旦那の弟は肉屋さんなので、大体動物を絞めるのは彼の担当です。残酷だけど、毎日餌やって育てて、最後は殺して食べる。日々命をいただいてるんだなーと実感する瞬間。 ちなみに、別のエントリーでのせようと思いますが、スイスの平均的なスーパーのお肉の取り揃えは、豚・牛・鶏・羊・兎ですw ☆今年産まれた子。いずれお肉になってしまうなんて・・ とにかく、いつもこうした自然の恵みにあずかっていつも行っては何かもらって帰ってくる暮らしです。今の時期の畑は、サラダ菜・キャベツ・きぬさや?・玉ねぎ・(トマト・なす・トウモロコシはもうすぐ)な感じ。農家の知り合いも多いから本当にいろんなところからいろんなものをもらいまくります。実際2人じゃ食べきれないw 日本にいた時も父親が趣味で畑をやっていたおかげで玉ねぎ・じゃがいも・夏野菜(ゴーヤ・なす・トマト・きゅうり・・)なんかは畑から、ってこともあったけれど、果物と卵はなんかこれまでないパターンで新鮮。 あとはトマトソースも数本いただくことが多いです。 毎年トマトがとれたら大量にソースを作って瓶詰めして保存するのが習慣。今日もらって来たトマトソースは2010年に作ったもの。 旦那が’’これ、亡くなったじいちゃんが最後に作ったソースなんだ。やっぱり美味しいなー。来年から食べられなくなるのか・・’’とか言ってるのを聞くと、食を通じたつながりって素敵だな、と感じたり。 ☆今日の頂き物をずらっと。 フランボワーズ(木...